施工前 施工後
今回のT様邸は9年前に、当時CMなどでも有名な「ぺイ〇トハ〇ス」 で塗り替え工事をされたということでしたが、外壁の塗膜や目地のシーリングに不具合を生じていました。
現場調査の結果、東、南、西面外壁の広範囲にわたって塗膜の膨れ、シーリングの剥離が見つかりました。
このままの状態で塗装をしても、また同じ結果になってしまいますので、うみの塗装技術顧問である「木造住宅塗装リフォーム協会」の古畑秀幸先生にアドバイスを仰ぎました。
古畑先生はサイディング塗装の第一人者で、大手塗料メーカーや大手ハウスメーカーのアドバイザーも務めています。
古畑先生によると、
・サイディングが直張り構法であること
・弾性系塗料を塗装してあること
・塗装色の明度が低く、サイディングの表面温度が高くなることが原因であるとのことでした。
施工方法は、既存の塗膜を全部剥離してから、硬質系塗料で、できる限り明度の高い色で塗装をすることがポイントだということでした。
一度塗った塗膜を撤去するということは、塗ることの数倍以上の手間が掛かりますが、塗膜が残ったままだといけないので、剥離剤や電動サンダーなどを使い手作業で塗膜を剥がしました。
出来るだけ明度の高い色で塗装し、キレイに仕上がりました。
気温が上がる夏場を過ぎても特に異常は見受けられませんでしたので一安心です。
今後も経過を見守っていきたいと思います。
目地シーリングも撤去、打ち替えを行いました。
屋根のカラーベストも前回の塗装で、屋根材の重なり部分の縁切りがしておらず、屋根材同士がくっついていましたので、塗料の除去と、縁切り部材タスペーサーを挿入することで、通気を確保しました。
この作業を怠ると、塗装をすることでかえって雨漏りをする場合があります。
遮熱フッ素塗料でピカピカに仕上げました。
今回のT様邸では、しっかりとした知識と技術がないと、お客様の大切なお家をかえって悪くしてしまうことを身をもって知る機会になりました。
10年後、20年後を見据え、お客様の家を守っていくためには、常に新しい知識を勉強し、経験を積み上げていかなくてはならないと思いました。